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JBC・JPBA合同医事講習会報告書
日時令和元年8月7日(水) 14時00分〜16時00分
場所東京 後楽園ホールビル5F展示会場
参加者103名

本年3月にフィリピン人ボクサーのレネリオ・アリザラ選手が急性硬膜下血腫で開頭手術を受けた。ボクシング業界はこのことを重く受け止めリング事故の根絶に向け不断の努力を怠ることは許されない。そのために改めて関係者への安全防護意識の啓蒙、向上を目的にJBCとJPBAによる合同医事講習会を開催した。講習会では、リング事故の大半を占める急性硬膜下血腫の仕組み、及び脳震盪が脳に及ぼす影響での一つである慢性外傷性脳症につき解りやすく丁寧に講義された。
また、近時多発している減量失敗による計量失格の要因と思われる短期急速減量(水抜き減量)のリスクについて、昨年に引き続き専門の管理栄養士から詳しく講義された。
この講義を通じ、業界関係者の安全防護に対する意識をより一層高め、事故及び計量失格の根絶を目指すべく防止策が討議された。
尚、講習会参加者全員に『講習会受講証明書』を配布した。

【列席者】
JBC:浦谷信彰執行理事
羽生孝次試合管理事業部長
松原暢宏職員
JPBA:花形進協会長
原田政彦終身名誉会長
新田渉世事務局長
柳光和博健康管理担当部長

  【講師】
谷諭 東京慈恵会医科大学附属病院 脳神経外科教授
野中雄一郎 東京慈恵会医科大学附属病院 脳神経外科診療部長
大槻穣治 東京慈恵会医科大学附属第三病院 救急部教授
近藤衣美 国立スポーツ科学センター 管理栄養士

【講習会内容】
一.開会挨拶JBC浦谷信彰執行理事
JPBA花形進協会長
二.講義
『慢性外傷性脳症について』
  谷諭コミションドクターより、脳震盪が脳に及ぼす影響の一つである慢性外傷性脳症のうち、いわゆるパンチドランカーの仕組みや発症過程につきスライドを用いて詳細に説明された。

『レネリオ・アリザラ選手リング事故報告』
 野中雄一郎コミッションドクターより、3月31日横浜での試合後に意識不明となり横浜みなと赤十字病院にて開頭手術を受けたレネリオ・アリザラ選手のリング事故報告を通じ、急性硬膜下血腫の仕組みがCT画像を交え詳しく解説された。

『ボクシング競技における各種統計』
  大槻穣治コミッションドクターより、夏場に多い熱中症の危険性や対策法、その他ボクシング競技における各種統計を用いて業界関係者に対する安全意識の向上、啓蒙がなされた。
三.質疑応答
日常ジム内で選手を指導している関係者から、健康管理や事故防止における医学的不明点などの質問が積極的に出された。
四.『脱水減量の危険性と減量後の最適なリカバリー方法』
近藤衣美管理栄養士より、単に体重を目的数値まで落とすための方法である短期急速減量(水抜き)のリスクと理想的な減量幅、及び計量から試合までのリカバリー方法などにつき、国立スポーツ科学センターにおける経験と科学的データに基づいて講義された。
五.閉会挨拶JPBA柳光和博健康管理担当部長

以上