東京都文京区後楽1-3-61(株)東京ドーム内 TEL:03-3816-5761

東京試合役員会議事録
日時:平成30年11月29日(木) 18:30〜
場所:JBC本部事務局
出席者
レフェリー:吉田、福地、葛城、杉山、中村、染谷、飯田、岡庭、山岸、寺山、松原、
田中、松坂、酒居
アナウンサー:須藤、冨樫 四家
タイムキーパー:高橋、藪亀、野中
進行:岩本、斉藤
スーパーバイザー:熊崎
JBC:浦谷、羽生


【健康管理に関する件】

 平成30年11月16日、エディオンアリーナ大阪で行われた日本ライト・フライ級タイトルマッチに出場した挑戦者の戸谷彰宏選手(蟹江ジム:判定敗)が帰宅後に気分が悪化し病院へ搬送されたが手術はせず無事退院した件が報告された。

【WBO総会報告】

 10月29日〜11月2日、パナマで行われた第31回WBO年次総会に出席した飯田審判員より報告書に基づき総会の内容が詳しく報告された。

 31回 WBO総会 報告
報告者 飯田徹也
開催日時  2018年10月29日~11月2日  パナマ
主なスケジュール
30日 各地域報告など
31日 レフリージャッジ研修 試合
1日  ランキング会議

【Judges Seminar】

Association of Boxing Commisions Judges Instruction Seminar
10月31日 8時30分~12時 
講師  Duane Ford

講義@【ABCルール】
・ABCルールについて
・ジャッジとしての準備と心構え
⇒体調・家庭・仕事など
  ⇒SNS等での注意
・ラウンドが進むにつれて、採点が割れるのはなぜか?
  ⇒5R〜9Rでは約70%以上で一致
  ⇒10R〜12Rでは約50%以上で一致
⇒特に最終ラウンドの一致は42%
⇒余計な感情や考え、配慮や調整などを採点に反映させたりしてはいけない
・その他

講義A【試合映像による検証と意見交換】
・各グループ4人~6人に分かれCase1~7ラウンド映像を採点
・映像に対してトランクスの色を事前確認するのみで、他情報は通知せず検証
・グループごとに討論しグループでの結果と意見を発表
・ダウンラウンドでの10‐9またはダウンなしでの10‐8などのCase映像を検証
・Case4~7は日本で開催されたWBC戦
  *個人的にはダウンがあり明らかに10‐8と考えるラウンでも討論では10‐9の意見が多い場合もあり、非常に興味深いものであった。

講義B【ラウンド内評価と最終テスト実施】
 10-9  C  CLOSE 
       M  MODERATE
       D  DECISIVE
       ED  EXTREME DECISIVE ⇒10−8

・筆記試験は英語とスペイン語の2種類が用意され、10ページ以上ありジャッジとしての採点スキルテストのみならず、レフリージャッジとしての日々の姿勢なども盛り込まれていた。
・テストに際し携帯等での撮影などは禁止、テストペーパを外部の持ち出す事が無いように管理
・回答発表や採点結果などは公表、通達されず。


【Referee Seminar】

10月31日 13時~18時30分 
 講師Jack Reiss

講義【ABCルールとレフリングについて】
様々のCase映像を観て講師により意見と参加者からの意見交換

・選手による拍子木とゴングの誤確認
・ラビットパンチでのダウン
・マウスピースの意図的の吐き出し
・ホールディング、レスリングなど反則
・カットケース
・ロープ外へのダウン
・ストップタイミングについて
・ゴング直前と直後によるダウンケース
・医学知識
その他

【最終テスト実施】

 ジャッジ研修での筆記試験と同様に英語とスペイン語の2種類が用意された。

以上

【レフェリングに関する件】

「ビデオ検証」
■ラウンド終了間際の打ち合いにおけるレフェリーストップ
 ・平成30年10月22日 後楽園ホール 第4試合 SL級8回戦
  大野俊人(石川ジム立川)vs 中嶋龍成(山龍)
  結果 大野の6R2’59” TKO勝ち

 第6ラウンド終盤、大野の攻撃に中嶋が防戦一方となった展開の中、残り10秒の拍子木が鳴り、あと僅かでラウンド終了ゴングというところで中嶋が後続打を受けそうになったタイミングでレフェリーが両選手に割って入り試合をストップした。このように選手が危険な状況となった際はラウンド終了のゴングを気にすることなく躊躇せずにストップすることが重要である。
・平成30年11月22日 後楽園ホール 第9試合 W級8回戦
 有川稔男(川島)vs クドゥラ金子(本多)
 結果 クドゥラ金子の3R1’44” TKO勝ち

第2ラウンド終了間際、クドゥラ金子が有川をロープに詰め猛烈にラッシュをかけたところラウンド終了のゴングが鳴りレフェリーが割って入ったが、クドゥラ金子のラッシュの勢いに連打が止まらず数発がゴング後に放たれたとの抗議があり検証を行った。
映像で見る限り、両選手に割って入るタイミングは適切なもので明らかな遅れは認められない。連打の流れの中でのパンチが1発ゴング後に放たれたように見えるが、悪質性は見受けられず、また有川はガードを固めていたためまともに当たってはいなかった。
しかしラウンド終了間際は不測の事態が起きやすいタイミングであり、レフェリーはラウンド終了10秒前の拍子木が鳴ったらいかなる事態にも対応できるよう集中を途切れさせてはならない。


■ダウン時に選手が後頭部をリングに強く打ち付けた際の対処について
 標件につき以下のことが確認された。
 ・即刻試合終了を宣告し、まずリングサイドのコミッションドクターをリング上に呼ぶ。
 ・選手に意識があり呼びかけに応じられるようであれば、様子をみながらグローブを外し頭を冷やすなどして安静を保つ。この際、選手の頭をむやみに動かしてはならない。
 ・選手の意識がない場合、速やかに担架を要請し、気道確保と舌を噛むことを予防する為、選手の口を開けさせマウスピースを取り出して歯の間に挟む。この際指を噛まれないよう注意が必要。ドクターに担架搬送の可否を確認し、搬送が可能であれば倒れている選手を担架に移しリング下まで搬送の援助を行う。

■外国人選手への試合開始前の注意の仕方について
 言葉が通じないことが考えられるので、分かりやすいジェスチャーを交えながら簡潔に注意することが望ましい。


■その他
来年2月8日東京ドームホテルで行われる年間優秀選手表彰式において、田畑親一タイムキーパーに対しJBC試合役員永年表彰が送られることとなった。
 以上