東京都文京区後楽1-3-61(株)東京ドーム内 TEL:03-3816-5761

東京試合役員会議事録
日時:平成30年10月26日(金) 18:30〜
場所:JBC本部事務局
出席者
レフェリー:吉田、浅尾、サラサス、葛城、飯田、山岸、松原、田中
アナウンサー:須藤、冨樫
タイムキーパー:高橋、野中
進行:斉藤
スーパーバイザー:熊崎
JBC:羽生

【元審判員逝去の報告】

 元JBCレフェリーの手崎弘行氏が10月23日に逝去された旨が報告され、一同一分間の黙祷をささげた。

【研修生へのライセンス発給決定の報告】

 審判員研修生として研修に参加していた松坂わかこ、酒井亘両氏に対しレフェリーC級ライセンスを付与する旨JBCより試合役員会に報告され、両氏出席のもと自己紹介の後これからのボクシング界への貢献に対し大いなる豊富が述べられた。

【健康管理に関する件】

 日本プロボクシング協会よりボクサーの年齢制限撤廃の要請がなされていることがJBCより報告され、今後どのような議論の進め方がよいのか協議していくことが確認された。

【レフェリング・関する件】

「ビデオ検証」

■レフェリングについて
 ・平成30年10月12日 後楽園ホール 第8試合 最強挑戦者決定戦 LF級8回戦
  堀川謙一(三迫)vs 板垣幸司(広島三栄)
  結果 堀川の7R2’14” TKO勝ち

 第7ラウンド、堀川の右スイングがクリーンヒットして板垣の頭が大きくのけぞった。その後ロープ際で連打されたところをレフェリーはストップした。このストップが4回戦であればまだしも、挑戦者決定戦という準タイトルマッチと言える重要な試合では早すぎるのではないかとの抗議があったもの。

 レフェリーは選手の安全管理、事故防止を第一優先順位として全力を注いでおり、試合の軽重によりその判断基準を変えることはない。今回レフェリーはストップされた前のラウンド(第6ラウンド)から板垣のダメージを認めており、第7ラウンド堀川のパンチで板垣の頭が大きくのけぞった時点でそれまでの経過を考慮しストップを判断している。ストップのタイミングにおける問題は見受けられないとの意見で一致した。


 ・平成30年9月27日 後楽園ホール 第4試合 新人王準決勝SF級4回戦
  吉野ムサシ(八王子中屋) vs 若木忍(北海道畠山)
  結果:若木の2R2’31”TKO勝ち

 第2ラウンド、吉野がダウンした際、若木が数発のパンチをダウンした吉野に向けて打とうとした。レフェリーはダウン後のパンチが当たっていないと判断しそのままカウントに入り、途中吉野のダメージをみて試合終了を宣言した。(レフェリーストップとした)

 ダウン後の加撃は、例えそのパンチが当たっていなくとも減点の対象となり厳しく対処するという申し合わせがある。今回の場合も減点対象として良いのではという意見が出た。その中でどのタイミングで減点をとればよいのかという議論となった。カウントを8まで数えた後にタイムを宣言し減点を科すのが流れ的にはスムーズだが、この場合カウント中にダウンした選手が倒れ、もしくはよろめいたらレフェリーは即座にストップを宣言することになり減点を科すタイミングが無くなる。よってこのようなケースでは選手がダウンした後、カウントを数える前に即座にタイムをかけ減点を科すべきという意見で一致した。しかしながら減点を科している間にダウンした選手が倒れたりする場合などもあることから、レフェリーはダウンした選手のパンチによるダメージ、ダウン後の加撃が当たっているか否か、当たっていればそれによるダメージなど、瞬時に総合的に判断し的確なレフェリングをしなければならない。
 

 ・平成30年9月27日 後楽園ホール 第8試合 新人王準決勝SFe級4回戦
 鯉淵健(横浜光) vs 長田庄一郎(ワタナベ)
 結果:鯉淵の1R2’55” TKO勝ち

 第1ラウンド、長田がダウンから立ち上がり、少しふらついた後にファイティングポーズをとったがレフェリーは試合続行を許さずストップした。

 レフェリーがストップしたのは、立ち上がった後のふらつきによりダメージ有りと判断したためであり問題は無い。しかしながらファイティングポーズをとる前、ふらついた直後に躊躇なくストップしたほうが観客、関係者に対しより説得力があるとの意見で一致した。


 ・平成30年9月27日 後楽園ホール 第11試合 新人王準決勝M級4回戦
 石田智裕(協栄) vs 池田圭佑(北海道畠山)
  結果:石田の3−0判定勝ち

 第3ラウンド、クリンチやホールドの多い試合でレフェリーはストップをかけ試合を一時中断し、片方の選手をニュートラルコーナーへ退かせもう一方の選手にクリンチやホールドの注意を行った。

 この時、レフェリーは減点をとるのだろうと推測したが故に、注意に終わったことに違和感を覚えた者が多かった。このような場合、注意が主な目的であればストップをかけた直後に選手の面前に立ち毅然とクリンチやホールドを注意し、注意が終わった時点で即座に試合を続行させるべきである。両選手を大きく分けることは試合をいたずらに中断させてしまいかねないので、減点をとる時以外はなるべく簡潔な注意で済ませ、試合の流れを中断しないように配慮することも重要である。なお、偶然のバッティングやローブローなどで選手がダメージを負い一定時間休ませなければならない場合はこの限りではない。


 ・平成30年9月27日 後楽園ホール 第6試合 新人王準決勝SB級4回戦
 林大雅(本多) vs 三尾谷昴希(帝拳)
  結果:三尾谷の2−0判定勝ち

 両者のファイトスタイルが噛み合わず、パンチの交換が極端に少ないクリンチやホールドの多い試合展開となった。

 映像で見る限り、三尾谷が相手の首に腕を巻き付けていることが多く、両者がクリンチやホールドしている時間が長い原因は若干、三尾谷にあると言える。このような場合レフェリーは、両者を分けるだけではなく、その都度腕を巻き付けに行っている選手に逐一注意をすることで、その後の展開の中で減点をとり易くなり、パンチの交換が少ない試合展開の中でジャッジが採点し易くなることが考えられる。また、レフェリーはラウンド間のインターバルにおいて、双方の選手に対し適切な注意を口頭ですることで、採点のし難い、抱きつきの多い試合を、パンチの交換の多い本来あるべき試合展開に是正することに留意しなければならない。


【採点について】
 ・平成30年9月28日 後楽園ホール 第3試合 新人王準決勝 F級 4回戦
 具志堅広大(竹原慎二&畑山隆則) vs 太田憲人(ワタナベ)
 結果:太田の2−1判定勝ち(39-38 38-39 36-40)

 第1ラウンドから具志堅が前に出て、太田がアウトボクシングするという展開。前に出て攻撃する具志堅が攻勢に見えるも要所にクリーンヒットが認められるとは言えない。対して太田のアウトボクシングも相手を自らのペースでコントロールしているかというとそこまでとは言えない。両者ペースを掌握したとは言えないラウンドが続き採点し難い試合となった。第1ラウンド(10-9 9-10 9-10)、第2ラウンド(10-10 9-10 9-10)、第3ラウンド(9-10 10-10 9-10)とここまでは太田のアウトボクシングが支持されたと言える。最終ラウンド(10-9 10-9 9-10)とジャッジ2名は具志堅の攻勢を支持したが、映像で見る限り、具志堅の攻撃は疲れからか勢いが無く太田のディフェンス技術を評価してもよいのではとの意見があった。最終ラウンド太田の10-9とつけたジャッジの見解は以下のとおり。「具志堅もパンチが当たる時もあるが全体的に疲れが見えバランスを崩す場面が出てくる。一方太田は基本姿勢からパンチを放っており、これまで通り右ジャブ、右フック、左ストレートに加えボディも手数やヒットで上回っているように見えたので太田のラウンドとした。」
このようにどちらかにポイントを振り分け難い試合展開では個々のラウンドで採点にバラつきがでることがあり、トータルするとフルマークのように極端な差となって表れてしまうことを理解しておくべきであるという意見で一致した。


■その他
 ・会計より活動経費についての報告がなされた。
 ・次回試合役員会の日程が告示された。

以上