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ワールドプレミアムボクシング17
トリプル世界タイトルマッチ開催
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 極寒の日々が続く東京で、この春に三大世界タイトルマッチが開催することを主催の帝拳プロモーションが23日、都内のホテルで発表した。会場は隅田川の畔に聳える両国国技館にて、春麗らかな4月8日(月)にセットされた。

 この日のメインイベントはWBC世界バンタム級タイトルマッチ、昨年は世界的ビッグネーム相手に初防衛に成功し、また衝撃的なKOで二度目の防衛を果たした山中慎介(帝拳)が満を持して登場する。
 未だ無敗の王者・山中は、アマチュアボクシング戦績47戦34勝13敗の実績を持ち、2006年1月にプロデビュー。2010年6月に安田幹男(六島)の保持する日本バンタム級王座に挑戦し、7回TKO勝利を収めて同王座を獲得。昨年11月に世界初挑戦となったクリスチャン・エスキベル(メキシコ)とのWBC世界バンタム級王座決定戦で11回TKO勝利を収めて、同王座を獲得した。
 もはや多くの説明を必要としない昨年春の初防衛戦では、元IBFフライ級、そしてIBF、WBC、WBAの元三団体統一世界スーパー・フライ級王者であったビック・ダルチニャンを退け初防衛に成功。ビッグネームの三階級制覇を阻止すると同時に、世界中に山中の名前を轟かせた。
 また昨秋の二度目の防衛戦の地を仙台に選び、元スーパー・フライ級世界王者であるトマス・ロハスを衝撃的なノックアウトで屠り、開催会場ゼビオ・アリーナの?落し興行に華を添えたのも記憶に新しいところだ。
 戦績は19戦17勝(12KO)2分。
 この三度目の防衛戦は、堂々たる指名試合として受けて立つ。

 その指名挑戦者の地位まで登り詰め、波に乗る王者の前に立ちはだかるのはフィリピンの苦労人マルコム・ツニャカオ(真正)。
 かつては比国の名門ALAジムで活動し、同国のアマチュア王者として鳴り物入りで1998年にプロデビューを果たす。その後2000年5月にメッグン・3Kバッテリーを七回TKOで下し、WBC世界フライ級王座を獲得した。
 その順調過ぎる計算し尽くされたかのようなスタートを切った彼のキャリアに、その追い風に陰りが見え始めたのは同年8月の初防衛戦。後のスーパー・フライ級世界王者であるセレス小林(国際)を相手に引き分け、辛くも王座を守る。そして2001年3月、あのポンサクレック・ウォンジョンカムに王座を明け渡し、タイ王国にフライ級の安定政権樹立のお膳立てをしてしまった。
その後2005年にOPBFバンタム級王座を獲得し、虎視眈々と世界戦線への復帰を画策する。しかしロリー松下(カシミ)にその座を奪われ、かつての勢いを取り戻すには至らず、ついに日本の真正ジムに移籍を決断した。
 日本に活動の拠点を移すと再度OPBF王座を獲得し、大場浩平、本田秀伸、中広大悟などの実力者相手に三度の防衛に成功。
 そして昨年12月、WBC世界バンタム級指名挑戦者決定戦への出場機会を得ることになる。この時点で1位の座をキープしていたツニャカオではあるが、クリスチャン・エスキベル(メキシコ)を7回2分過ぎ、豪快なフィニッシュを決めて、議論の余地ない指名挑戦者の座を確定させた。
 その権利を早々に実行させ、ついに二度目の世界挑戦は二階級制覇への意味合いも持つ。早や12年以上に亘った雌伏のときから脱出できるのか。

 そして、この日のセミファイナルはWBC世界フライ級タイトルマッチ、五十嵐俊幸(帝拳)の二度目の防衛戦となるが、注目度はメインにも引けを取らない。
王者・五十嵐はアテネ五輪出場の経験もあるサウスポーで、アマチュア戦績は77勝(16KO・RSC)11敗。帝拳ジム入り後の2006年8月にプロデビュー。その後順調にキャリアを積み2008年8月、金城智哉(ワタナベ)に勝利し日本フライ級暫定王座を獲得。この年の12月当時の正規王者で、後の世界王者ともなる清水智信との日本王座統一戦でキャリア唯一の敗北を喫する。
 しかし世界ランカーやナショナル王者クラスとの対戦でキャリアを築き続け、昨年2011年2月、小林タカヤス(川島)を3回TKOで破り空位の日本フライ級王座を獲得。
 初防衛を果たした後、同年11月にウィベルト・ウイカブ(メキシコ)に判定勝ちしWBC世界フライ級指名挑戦権獲得。
 そして昨年7月、梅雨明け日の酷暑に見舞われた埼玉県のウイング・ハット春日部で、当時のWBC世界フライ級王者のソニー・ボーイ・ハロに挑戦。ハロは昨年3月、長きに亘りこの王座に君臨するポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)を完全攻略、6回TKO勝利で同王座を奪取した。
 前王者は初防衛戦にWBCの緑のベルトとともにリング・マガジンから贈られたベルトも携え五十嵐との指名試合に臨んだが、両者一歩も譲らない打ち合いの末、スプリット判定は挑戦者を支持。アテネのオリンピアンは奇しくも五輪イヤーに世界王座を手にした。
 そして昨秋、現役世界王者を兄に持つアルゼンチンのネストール・ナルバエスを相手に接戦を制し、初防衛と同時に世界的なビッグネームの兄弟同時王者の野望を打ち砕いた。
 五十嵐のプロ戦績は19戦17勝(10KO)1敗1分。この日の五十嵐にとっては二度目の防衛戦となる。

 挑戦者は元WBA世界ミニマム級チャンピオンである八重樫東(大橋)。
 昨年6月、ついに我が国で行われた初のWBAとWBCの王座統一戦に出場し、その大激闘で得た賞賛により、もはや多くの説明を必要としなくなったボクサーの一人となったが、あらためて彼のキャリアを振り返ると別の一面が見えてくる。
 今やプロの世界にも多くの王者を輩出する拓殖大学でアマチュアのキャリアを築き、やはり鳴り物入りでプロ入りしてきた、所謂ボクシングエリートであった。初回KOで飾った2005年3月のプロデビュー後、予想通り順調なキャリアを積む。
 プロ5戦目に5回KOで獲得した東洋太平洋ミニマム級王座には、日本国内のOPBF獲得最短記録という"オマケ"も付与されたが、彼のエリート街道の前にはその輝きも霞んで見えたものだった。
 そして2007年6月、当時の我が国における世界王座獲得最短記録(当時)を目論んだ7戦目でプロのキツ過ぎるとも言える洗礼を浴びる。当時のWBC世界ミニマム級王者イーグル京和(角海老宝石)に挑むも完敗。この試合で負った下顎の骨折に相当期間のブランクを強いられた。
 復帰後の八重樫にかつてのエリートの雰囲気は薄くなっていた。
「日本王座からやり直す」との言葉に多くのボクシングファンからの支持も得たが、それを目指し出場した日本王座挑戦権獲得トーナメント「最強後楽園」に出場するも、辻昌建(帝拳)に初戦で敗れる。
 しかしながら、決して諦めることなく、与えられた試合をこなし続けた彼は2009年6月、大阪で堀川謙一(SFマキ)と空位の日本ミニマム級王座を争い判定を制する。かつてのエリートが泥臭くも掴んだ試合に大阪のファンも最大限の祝福をした。
 再び世界戦線に乗るべく日本王座を三度防衛。雑草の如く強くなっていた彼に二度目の世界挑戦のチャンスが2011年10月に与えられる。タイ王国のWBA世界ミニマム級王者ポーンサワン・ポープラムックに挑んだ試合は、その年の年間最高試合に推す声も多くなるような大激闘となった。この試合で、初挑戦後に築いたスタイルを貫き通した10回に王者をTKOに追い込み、文句の付けようのない世界戴冠劇に会場の後楽園ホールは涙を流すファンも少なくなかった。
 この王座の初防衛戦は、先述の日本初の世界王座統一戦となったが、八重樫が得た賞賛は少なくない。
 今年の年初に復帰戦をこなした彼の戦績は19戦16勝(9KO)3敗。
 世界二階級制覇に挑むと同時に、キャリア第二章、いや、第三章をスタートさせる。

 以上の二つの世界タイトルマッチの前に行われる試合も豪華だ。
 昨年10月、帝拳ジムの粟生隆寛から王座を奪ったガマリエル・ディアス(メキシコ)の初防衛戦となるWBC世界スーパー・フェザー級タイトルマッチは、なんとこの位置にセットされた。 
 王者ディアスは1981年2月生まれの31歳。1998年にプロデビュー。2005年12月にロバート・ゲレロ(現WBC世界ウエルター級暫定王者)に勝ちNABF北米フェザー級王座を獲得。2007年12月、ホルヘ・リナレスのWBC世界フェザー級王座に挑戦。また翌2008年10月、ウンベルト・ソトのWBC世界スーパー・フェザー級王座にも挑戦。
 その後2009年6月にWBC米大陸ライト級王座を、そして2010年1月にWBC中米カリブ(CABOFE)スーパー・フェザー級王座も獲得。昨年5月に行われた中米カリブ王座の8度目の防衛戦をクリアし、前述の粟生戦に繋げた。
 そして日本が誇るアマチュアエリートで世界二階級制覇王者の粟生を攻略し、世界王座を獲得。現在14連勝中と好調の波に乗る長身(175cm)の右ボクサーファイターのディアスの戦績は、48戦37勝(17KO)9敗2分。

 そのジムメイトの仇討ちに立ち上がったのは、中量級のハードパンチャー三浦隆司(帝拳)だ。
 アマチュア戦績40戦34勝6敗(22KO・RSC)で、国体ライト級優勝の実績を持つ三浦は2003年7月横浜光ジムよりプロデビュー。
 後の世界ライト級王者、小堀佑介(角海老宝石)の持つ日本スーパー・フェザー級王座に2007年9月に挑戦するも僅差の判定に涙を飲む。
 その後も順調に勝利を重ね、2009年のチャンピオンカーニバルで矢代義光(帝拳)の持つ日本王座に再挑戦するもドロー。しかし、その内容から特例として認められたダイレクト再戦で矢代を7回TKOに下しプロ初戴冠を果たした。
 その王座を盤石なまでに四度防衛し、ついに2011年1月、現在も未だ無敗のWBA世界スーパー・フェザー級王者"ノックアウト・ダイナマイト"内山高志への挑戦を果たす。この世界初挑戦では王者内山からダウンを奪うなど、その才能の片鱗を世間に知らしめるも、内山の強打によってもたらされた目の負傷で、8回終了時点で続行を拒否されたが、三浦の評価が上がることはあれ、下がることなど無かった。
 心機一転、帝拳ジムに移籍し、また戦線に復帰した後も順調にキャリアを重ね4連勝。前戦は、その粟生vs. ディアスのアンダーカードで元東洋太平洋ライト級王者・三垣龍次(MT)とのサバイバルマッチを初回TKOで衝撃的に制し、今回の二度目の世界挑戦に繋げた。
 その三浦のプロ戦績は28戦24勝(18KO)2敗2引分。何か大きなことをこの舞台でやり遂げそうな期待を抱かせるサウスポーだ。

大会概要
■日時:平成25年4月8日(月) 
■会場:東京・両国国技館
■主催:帝拳プロモーション
■後援:報知新聞社、日本テレビ放送網梶@
■認定:WBC、JBC
■問合せ先:帝拳ジム(TEL.03-3269-6667)