東京都文京区後楽1-3-61(株)東京ドーム内 TEL:03-3816-5761

JBC・JPBA合同医事講習会報告書
日時平成30年7月11日(水) 14時00分〜16時00分
場所東京 後楽園ホールビル5F展示会場
参加者117名

image

本年は幸いにまだリング事故の発生は無い。しかしながらボクシング業界は引き続きリング事故の根絶に向け不断の努力を怠ることは許されず、改めて関係者への安全防護意識の啓蒙、向上を目的にJBCとJPBAによる合同医事講習会を開催した。講習会では、リング事故の大半を占める急性硬膜下血腫の仕組み、及び脳震盪が脳に及ぼす影響での一つである慢性外傷性脳症につき解りやすく丁寧に講義された。
また、近時多発している減量失敗による計量失格の要因と思われる短期急速減量(水抜き減量)のリスクとコンディショング調整の要である食事及びサプリメントの摂取方法につき管理栄養士から詳しく講義された。
この講義を通じ、業界関係者の安全防護に対する意識をより一層高め、事故及び計量失格の根絶を目指すべく防止策が討議された。
尚、講習会参加者全員に『講習会受講証明書』を配布した。

【列席者】
JBC:秋山弘志理事長
羽生孝次試合管理部長
JPBA:渡辺均協会長
原田政彦終身名誉会長
斉田竜也健康管理担当部長
本石昌也西日本ボクシング協会事務局長

  【講師】
谷諭 東京慈恵会医科大学附属病院 脳神経外科教授
野中雄一郎 東京慈恵会医科大学附属病院 脳神経外科診療部長
村野あずさ 株式会社明治 管理栄養士

【講習会内容】
一.開会挨拶JBC秋山弘志理事長
JPBA渡辺均協会長
二.講義
『慢性外傷性脳症について』
  谷諭コミションドクターより、脳震盪が脳に及ぼす影響の一つである慢性外傷性脳症のうち、いわゆるパンチドランカーの仕組みや発症過程につきスライドを用いて詳細に説明された。
『ボクシングにおける急性硬膜下血腫について』
 野中雄一郎コミッションドクターより、ボクシングにおける脳内損傷や出血の種類と仕組み、脳震盪などについて画像や統計を交えながら分かりやすく講義された。

『アンケートからみるリング事故の実態』
 野中雄一郎コミッションドクターより、リング事故に遭い社会復帰した選手に対するアンケートで、試合前から試合後にかけてのコンディショニングや減量過程などを分析し、頭蓋内で発生する出血の予兆や原因などの知識が分かりやすく説明され、業界関係者に向けリング事故防止の意識の向上が図られた。
三.質疑応答
頭蓋内出血発症が疑われる際の、救急隊へ説明すべき事項などが質問され、いざという時の対処法に関する業界関係者の危機意識の高さが伺えた。
四.『階級制スポーツにおける減量と栄養面からみたコンディショニング 〜短期急速減量の危険性とリスクについて〜』
 村野あずさ管理栄養士より、単に体重を目的数値まで落とすための方法である短期急速減量(水抜き)のリスクを、それよりも重要であり本来の目的でもある試合に向け最高のパフォーマンスを発揮するためのコンディショニングの必要性と絡めてスライドを用い分かりやすく講義された。

医事講習会資料
階級制スポーツにおける減量と栄養面からみたコンディショニング
〜短期急速減量の危険性とリスクについて〜

五.閉会挨拶JPBA斉田竜也健康管理担当部長

以上