東京都文京区後楽1-3-61(株)東京ドーム内 TEL:03-3816-5761

東京試合役員会議事録
日時:平成29年11月16日(木) 18:30〜
場所:JBC本部事務局
出席者
レフェリー:安部、サラサス、葛城、吉田、中村、岡庭、山岸、寺山、松原、弥冨
アナウンサー:須藤、冨樫、佐々木
タイムキーパー:高橋、伊藤、野中
スーパーバイザー:熊崎
インスペクター:岩本、斉藤
JBC:浦谷、羽生


【健康管理に関する件 及び 試合運営に関する件】

 2017年度の健康管理見舞金につき、治療科目明細(怪我の種類)ごとの発生件数一覧表が配布された。発生傾向として、カット29.0%、打撲18.1%の次に眼窩底骨折14.5%が上がり、怪我に占める眼窩底骨折の割合が依然高いことが示された。

【レフェリング・ジャッジに関する件】

「ビデオ検証」

■平成29年11月11日 後楽園ホール (パンチかバッティングかの検証)

新藤寛之(宮田) vs  コブラ諏訪(ピューマ渡久地) 8回戦 最強挑戦者決定戦
結果:新藤の3ラウンド2‘08“TKO勝ち(コブラ諏訪 右目上パンチカット続行不能)

 3ラウンド、新藤の左パンチが諏訪の右顔面にヒットした直後にレフェリーのマーチンがゼスチャーでスーパーバイザーに対しパンチによるカットと告げており、映像で確認する限り、頭があたった場面は明確に確認できず、傷はバッティングではなくパンチによるカットで間違いないとの意見で一致した。

■平成29年11月7日 後楽園ホール (第1ラウンドのスリップ裁定についての検証)

有川稔男(川島) vs 坂本大輔(角海老宝石) 10回戦 日本ウエルター級王座統一戦

 映像で見る限り、有川の右パンチがカウンターで坂本にヒットしており、ダウンは明らかと思われる。レフェリーはパンチがヒットした瞬間、坂本の背後方向に位置しており角度的に見えづらいポジションだった。レフェリーは常に死角となる位置を避け、適切なポジショニングを心掛けなければならない。ダウンかスリップか判定が微妙な際は、直観で即座に判断せず、倒れた選手の状態を確認するなどして確実に判断することが重要。また、レフェリーがスリップと裁定した場合は、ジャッジにはダウンと見えたとしても採点上はダウンとして反映させるべきでなく、スリップとして採点すべきである。

■平成29年10月21日 後楽園ホール(1ラウンド4度のダウンの妥当性についての検証)

菊池永太(真正) vs 鈴木悠介(三迫) 8回戦 最強挑戦者決定戦

 4度のうち、痛烈なダウンは一度もなく、いずれも攻撃を受けバランスを崩すようなものが多い。しかしながらパンチをうけてのダウンであることに変わりはなくスリップと裁定することには情勢からみて無理がある。2016年度から「3ノックダウンルールは適用しない」として運用してきたが、これはラウンド中に何度ダウンしても試合を続行させられるという意味ではなく、例え一度のダウンでもダメージが見受けられれば即ストップという意味であり、その解釈からすると、この試合のラウンド中の4度のダウンは軽微なものが多く、順当な裁定だったと言える。

■平成29年11月11日 後楽園ホール(第5ラウンドのスリップ裁定についての検証)

小浦翼(E&Jカシアス) vs 谷口将隆(ワタナベ) 12回戦 OPBFミニマム級タイトルマッチ

 ダウンではないかとの抗議があったが、映像では膝もグローブもマットに着いておらず、スリップ裁定は適切であることが確認された。また、スリップと裁定する直前にレフェリーは直近のジャッジとアイコンタクトで確認までしており、理想的なレフェリングであることも併せて確認された。

■試合役員会からJBCへ

 今後の試合役員会の在り方につき、より発展的な運営と技術向上のためにどのような運用方法が適切か議論していくことが確認された。

また、試合検証の仕方につき以下の提言がなされた。

・検証する試合の選別方法

@検証の必要性があると思われる試合につき、担当試合役員が試合後にスーパーバイザーに申告する。
AスーパーバイザーがまとめてJBCに報告する。
BJBCが検討し、またJBCが検討が必要と判断した試合の映像を編集する。
C試合役員会にて検証する。

・試合映像(ビデオ)の細分化

@判断に迷う場面  
 ・ノックダウンかスリップダウンか
 ・カットがバッティングかヒッティングか
 ・ローブローの見極め
 ・ロープダウンの見極め
 ・終了ゴングと同時のパンチでのダウン
 ・採点における三者三様のラウンド
 ・手数か一発の有効打かの見極め
 ・試合中におけるセコンドからの抗議に対しての対応方法
A手本となるような場面
 ・ストップのタイミング
 ・ドクターチェック、反則行為に対しての対応
Bレフェリーのみならず、タイムキーパーやアナウンサーを交えたチームワークにおいて、優れた連携があった場合は積極的に取り上げて試合役員会全体で共有することが重要である。


■JBCから試合役員会へ

 近時、外国人ボクサー(特にタイ人ボクサー)の無気力試合や実力不足が問題視されて久しく、JBCとしても外国人ボクサーの招へい申請(受付)段階で厳重に審査してはいるものの、外国コミッションの管理形式の違いにもあり完全には抑止できていない実情がある。このことについて試合役員会としての率直な意見を聞きたく、次回までに意見を取りまとめて提示してもらうこととなった。
 この議論の中で、実力差が顕著な試合では、事故防止の観点からも、レフェリーの判断でストップを早めにすることが改めて確認された。

以上