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東京試合役員会議事録
日時:平成28年5月10日(火) 18:30〜
場所:JBC本部事務局
出席者
レフェリー:安部、土屋、サラサス、福地、マーチン、葛城、染谷、中村、飯田、岡庭、山岸、寺山
アナウンサー:冨樫、須藤、小村  タイムキーパー:高橋、野中
進行:岩本
スーパーバイザー:熊崎
JBC:浦谷、羽生

【リング事故検証】
 4月12日に発生したリング事故につき、フルラウンド映像を見ながら検証を行った。

 平成28年4月12日 後楽園ホール
 第3試合 スーパーフライ級6回戦 
横山拓成(フラッシュ赤羽) vs 中根一斗(レイスポーツ)
TKO6R2’52” 中根の勝

「試合概要」
3ラウンドに横山が中根からダウンを奪っており、5ラウンド終了時点の採点では横山が2ポイント勝っていた。6ラウンドラスト10秒の拍子木が鳴った時点で横山がロープ際に連打で詰められており、通常ではストップしにくい場面だが、レフェリーは冷静にダメージを見極め躊躇することなくストップした。ストップのタイミングに問題は見受けられない。
「検証内容」
試合後半において、レフェリーはそれまでの展開や採点状況などを微妙に考慮することによりレフェリーストップのタイミングが遅れがちになってはならない。
採点上勝っている選手を最終回でストップすることに躊躇してはならない。最終回はそれまでの打ち合いで最もダメージが蓄積されているラウンドであり、試合後半に事故が発生しやすい傾向からも、危険性が僅かでも察知されれば即座に試合をストップすることが重要である。
また、チーフセコンドにおいても、選手を勝たせたい一心でいたずらに試合を長引かせたり、タオル投入をためらってはならない。トレーニングから減量過程までを把握し選手の当日のコンディションを熟知しているチーフセコンドが試合中に少しでも選手の異変を感じた時点で棄権を申し出る勇気が、注意深いレフェリーストップと併せてリング事故を防止する上で極めて重要な要素と言える。
今後とも、試合役員とボクシング関係者のリング事故防止に関する意識の共有を図っていくことがリング事故の根絶へとつながるという認識で一致した。


【レフェリング・ジャッジに関する件】
「ビデオ検証」

 平成28年4月14日 後楽園ホール 
■日本ライトフライ級タイトルマッチ  拳四朗(BMB) vs 角谷淳志(金沢) 
TKO1R2’53” 拳四朗の勝

   1回目のダウンにおいて、拳四朗が角谷の首を左腕で押さえつけた上で右アッパーを当ててダウンを奪ったことは反則であるという趣旨の抗議が金沢ジムから提出された。
確かに押さえつけているように見えなくもないが、それまでの展開では金沢は頭を低くしたり執拗にクリンチやホールドしたりしており、拳四朗がそれを嫌がる流れのなかでのパンチと見ることもできる。拳四朗が自ら意図的に前述の反則行為に及んだ悪質性は見受けられない。 
パンチが当たってのダウンであることは確かであり、それが正当なパンチによるものか反則によるものかはレフェリーの判断に委ねられる。
この場合、それまでの流れを考慮しダウンと判定したレフェリーの判断に重大な過失は認められない。


【確認事項】
■ラビットパンチについて
WBCでは近時、ラビットパンチの危険性と防止を強く唱えており、日本の試合でも散見されることから、今後も引き続き反則行為であるラビットパンチに対する注意、減点もしくは失格とすることを徹底させることで確認した。

■ダウン後の加撃について
平成19年2月14日JBC告示の再確認

 近時、ダウンした選手への加撃が散見されることにつき、去る2月14日の試合役員会において協議した結果、全会一致で以下の決定がなされました。
1、 ダウン後の加撃については厳重に対処する。
2、 一連のコンビネーションによる流れのパンチであっても減点を科すことがある。
3、 故意と思われるパンチについては減点2点、もしくは反則負けとする。
ダウンした選手への加撃は、スポーツマンシップに反する行為であり、健康管理面でも重大な結果を招くおそれがあります。
ボクサー、ジム関係者のご理解をお願いします。

ダウン後の加撃は重篤な事故につながる可能性があり、今後も厳重に対処してゆくことが確認された。

■ノイズキャンセリングシステムについて
WBCは、ノイズキャンセリング ヘッドフォンをジャッジに使用することを試験的に初めており、JBCにもその採用を勧めてきた。
いきなり本試合で採用することには抵抗があるので、定期的に行っている合同採点研修会においてジャッジの隣に座り、ヘッドフォンを装着して実際に採点してみることにより、その効果を検証していくこととなった。


【OPBF総会報告】
3月末にフィリピンで開催されたOPBF総会につき、概要が報告された。
総会にはWBCスライマン会長が出席し、オフィシャル会議で下記意見を述べた。
・最も重要なのはJustice & Safety(公平と安全)である。
・オフィシャルには集中力が必要である。
・試合管理上重要なのは、レフェリー、ジャッジ、タイムキーパー、スーパーバイザー、ドクター等、オフィシャルの相互の協力である。
・試合中タオルが投入されても、最終的な判断はレフェリーがすべきである。
・3Dスコアリングシステムについて
  最近の動向として、以下の要素によりスコアを決定することを推奨している。
   Damage   ダージ
    Dominance 優勢
   Disruption 試合の支配
  これらを総合的に判断し、スコアリングすべきである。
・ラビットパンチの禁止を徹底して行うべき。後頭部へのパンチは非常に危険である。
以上